設備が突然停止し、三菱インバータに「E.OC1」が表示された経験はありませんか?
E.OC1は保全現場でも発生頻度が高いエラーの一つです。しかし、原因を正しく切り分けないままリセットだけを繰り返すと、同じトラブルが再発します。
この記事では、E.OC1エラーの原因から確認方法、実際の現場事例まで保全担当者向けに解説します。
結論
E.OC1エラーは、
「加速中に過電流が発生した」
ことを意味します。
まず確認すべきポイントは以下の3つです。
- モーターのロックや負荷増大
- モーター配線の短絡
- 加速時間設定が短すぎる
現場では機械側トラブルが原因になっているケースが多いです。
原因
① モーター負荷が重い
搬送機やコンベヤに異物が噛み込むと、モーターが必要以上の電流を流します。
症状例
- ベルトコンベヤが重い
- 軸受が焼き付いている
- チェーンが固着している
② モーター配線の短絡
U・V・W配線の絶縁不良や接触不良によって過電流が発生します。
症状例
- 雨水侵入
- ケーブル損傷
- 端子箱内の接触
③ 加速時間が短すぎる
設定変更後によく発生します。
急激に加速させようとすると大電流が流れます。
④ モーター故障
巻線短絡や絶縁劣化によって異常電流が流れるケースです。
確認方法
STEP1 機械側を手回し確認
停止状態で軸を回します。
確認ポイント
- 重くないか
- 引っ掛かりがないか
- 異音がしないか
STEP2 モーター絶縁測定
メガーで測定します。
目安
- 1MΩ以上:概ね良好
- 1MΩ未満:要注意
STEP3 配線確認
以下を点検します。
- U-V-W端子緩み
- ケーブル損傷
- 端子箱内部
STEP4 パラメータ確認
特に確認する設定
- 加速時間
- トルクブースト
- 電子サーマル設定
実際の現場例
食品工場の搬送コンベヤでE.OC1が頻発しました。
当初はインバータ故障を疑いましたが、調査するとコンベヤ下部に製品カスが大量に堆積していました。
ローラー回転抵抗が増加し、起動時に過電流が発生していたのです。
清掃後はエラーが完全に解消しました。
結果として、
原因はインバータではなく機械側の負荷増大でした。
再発防止
実施すると効果的です。
定期清掃
- コンベヤ下部
- モーター冷却ファン
- 制御盤内部
増し締め点検
- モーター端子
- インバータ出力端子
電流値記録
通常運転時の電流値を記録しておくと異常の早期発見につながります。
まとめ
E.OC1エラーが発生したら、
- 機械負荷確認
- モーター確認
- 配線確認
- パラメータ確認
の順で切り分けるのが効率的です。
保全現場では「インバータ故障」と決めつけず、まず機械側の異常を疑うことで短時間で復旧できるケースが多くあります。

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